【渋谷】再生医療と慢性疼痛の可能性！基本的な知識について解説

慢性疼痛の定義と原因

一般的に慢性疼痛とは、3ヵ月以上にわたって痛みが続く状態を指します。また、痛みの原因であった怪我や病気がなくなった後も痛みが1ヵ月続く、数ヵ月～数年にわたり再発・消失を繰り返すなどの場合も、慢性疼痛の可能性があります。一時的な怪我や炎症が原因で生じる急性疼痛とは異なり、慢性疼痛は治療を受けてもなかなか改善しないことが特徴です。

慢性疼痛の原因は様々で、神経系の異常や身体の病気だけでなく、ストレスや精神的な問題から生じることもあります。例えば、坐骨神経痛や関節リウマチ、がんなどの疾患が疼痛を引き起こし、継続するケースも少なくありません。一方、うつ病や不安障害を抱えている場合、それらの精神的ストレスが持続することで身体的な疼痛も感じることがあります。

また、日常生活における姿勢の悪さや運動不足なども慢性疼痛を引き起こす要因です。このように慢性疼痛の原因は多岐にわたります。

慢性疼痛の現状と問題点

慢性疼痛は発症のメカニズムが未だ不明な部分も多く、根本的な治療法の確立に至っていないのが現状です。また、現存の治療薬による疼痛制御が困難とされています。これらの問題は生活の質（QOL）を大きく低下させ、社会全体の医療費増大などを引き起こす問題点となっています。

再生医療の基本的な説明

原因が判明せず、現代西洋医学では治療法自体が見つからないなどの場合に再生医療が選択肢に挙がります。再生医療とは、細胞や組織の修復・再生を目的とした医療領域を指します。治療には、患者様自身の細胞を培養・加工したものを使用します。具体的には身体から取り出した幹細胞を培養し、それを体内に戻すことが一般的な手順です。使用する幹細胞が患者様自身のものであるため、拒絶反応やアレルギーがほぼ生じることがなく、副作用も起きにくいといえます。慢性的な痛みに対する治療をはじめ、シワやたるみといった皮膚の老化に対する点滴治療などでも応用されています。

再生医療の現状と未来

再生医療は、損傷した組織や器官を修復・再生する医療技術として日々進化しており、幹細胞由来上清液治療や遺伝子療法などの治療法が実用化されつつあります。例えば、上清液治療は幹細胞を培養する過程で上澄み液を抽出し、その液体を使用します。細胞から分泌されたエクソソームやサイトカインなどが豊富に含まれているのが特徴です。

また、未来の再生医療については、より個別化された治療を可能にするパーソナライズド・メディシンの実現が期待されています。病状や体質に合わせた治療法が確立されることで、効果的で副作用の少ない治療が可能になると考えられています。